個人制作作品
黒作風
殺人★こみゅにけいしょん

ホラー 中編100p 執筆時期:2010.11
あなたは「喪ってはじめて大切な人だとわかった」というような経験はありますか?
あるいは恋人が不治の病で死んでしまうドラマに大泣きした経験は?
これはそんなあなたのためのお話です。
この物語の主人公たちは、倦怠期のカップル。恋人の雅也とうまくいかない真紀は、その関係をどう修復すればいいか頭を悩ませ、ある心理学講座の実験へ参加することを決意します。
それが奇妙な世界の入り口であることも知らずに……。
喪ってはじめて大切だとわかることがある?
じゃあ、喪いましょうか。
殺人こみゅにけいしょん、開幕です。

小説講座で、「人を殺したいとき」というお題で書いた作品です。
「生きるの面倒くせえ。でもいざ死を目の前にしたら絶対にそんなこと思わないもんなんだろうな」という若いころの考えが、テーマとして出てきたようです。
『世にも奇妙な物語』にピッタリなお話になったな、と思うのですが、編集者には気持ち悪がられました!
かげふみ
児童文学 短編70p 執筆時期:2012.10二人称二人称aあtata
きみの身体のなかで、いちばん気に入っているのは足のうらなんだ。たぶん、いちばんふれあっているからじゃないだろうか。
影はきみのたったひとりの友達なんだ。きみが捨てられてひとりぼっちになってしまっても、それは変わらないことだった。
でも近頃、きみにはなにか欲しいものができたみたいなんだ。
クリスマスの季節、きみはサンタクロースを呼ぶ準備をはじめた。
ねえ、教えてよ。きみ、サンタクロースに何を頼むつもりなの?
訊いても、きみは秘密だよと言って、にししと笑うばかりなのだ。
「影」の二人称で語られる、ひとりぼっちの少年のお話。


谷山浩子さんの『よその子』という歌の歌詞をもとに書き下ろした作品。
歌詞が二人称なので、小説も二人称です。
少年の暮らす世界を、影の視点から、突き放しつつ、けれど暖かく切り取りたかったのだと思います。
さすがに一般受けするはずもなく…。
すべて裏切者のしわざ

サスペンスファンタジー 中編180p 執筆時期:2002
――愛とはなんだろう。絆とはなんだろう。私は鏡を前にして、じっと考えることがある。
暮らしていた村を極右組織に壊滅させられた少年少女たちは、仇討ちを誓って組織の砦へ乗りこんだ。
絆を胸に進んでいく彼らだったが、1人、また1人と、無残に殺されていってしまう。
なぜなら、彼らのなかに1人だけ、生まれつき「絆」というものを感じる感覚を持たない、”裏切者”がいるから…。
突き進んでいく少年少女たちのなか。
裏切り者は、だれ?

もともとは『ラグナロク・オンライン』というMMORPGを舞台にした二次創作作品として発表したものを、オリジナル設定に変換したものです。
ひたすらキャラたちが死んでいくなか、最後まで生き残るのは誰なのか? というお話になります。だいぶ残酷です。



